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こちらはネタもといつぶやきと小話のたまり場です。 キリリクを500ごとに受け付けます。 ほかにも、良い数字がありましたらぜひどうぞ!! サイト開設日2007/7/10
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では、いつものように小話いきます!

今回は、リアナにとってかなり重要な話です。

つづきからどうぞ!


「そこの人、さっさと出てきたら?
5数えるまでに出てこなかったら、とび蹴りくらわすわよ!」

背後にちらりと視線を向けながら、
リアナは物騒なことを口走った。

「ふふっ。予想はしていましたが、
ずいぶんとおてんばみたいですね。昔と変わらず・・・」

かすかに笑いながら出てきたのは
男か女か見た目ではわからない人物だった。

その人物の言った言葉におもわずリアナは眉をひそめた。


「あんた誰?あたし、あんたみたいな奴記憶にないんだけど」

そこそこ年をとったつもりだが、ぼけるにはまだ早い年齢。

リアナは誰にも言ったことがないが、自分の記憶力がひそかに自慢だった。

だからこそ、この人物が怪しく見えることこのうえなかった。

「そうでしょうね。私からあなたは見えていたわけですが、
あなたから私の姿を見たことは今まで一度もない。
あなたが私と会った記憶がないのもそうした理由からです」

軽く一礼し、またもやリアナを見てほほえんだ。

「・・・・・・・・・。あなた、もしかして・・・幽霊とか精霊とか、
そういう類の存在だったりするの?」

「そうですね。少なくとも、人間という存在よりは
そちらの方に近いと言えますね」


(やっぱり・・・)

目の前の人物にわからないよう
リアナは唇を動かしてその言葉を声に出さずに
形作った。


リアナは小さい頃から見えていた。

人ならざる存在を。


それがおかしいことに気づいたのは、物心ついてすぐ。

リアナが母親のリリアにそのことを訊ねると
きまってリリアは困った顔をする。

そして、その後もきまって
真剣な顔をしてこう言うのだ。

『いい?リアナ。その力はね、悪いものじゃないの。
むしろ、あなたのために役立つものかもしれない。
だから、怖がらないで。
その力をもっていることを。
そして、その力をもっていることを誰にも言っちゃだめ』

そして、一度だけ聞いたことがある。

「どうして?」

と。

『あなたが・・・つらい思いをするかもしれないから・・・』

そう言った、リリアの方がつらそうだったのをリアナはよく憶えている。

それ以降、そんな母親の様子が見たくないリアナは
二度とその質問を母に聞くことができなかった。

その理由が、あのときは・・・わからなかった。

だが、今なら・・・今ならわかる。

自分と異なる存在を人は認めようとしない。

そして、迫害する。

自分と違う存在を排除するために。

「ばかみたい・・・あたし」

今さら、そんなことに気づくなんて。

怒りたくなった。

母の気持ちをわかっていなかった自分に。

泣きたくなった。

その力をもつということがどういうことなのかを
わかってしまったから。

「馬鹿じゃありませんよ、あなたは」

顔を上げたリアナにそっと歩み寄る。

「本当に馬鹿なら、その意味もわからずに
きっと・・・すでに死んでいるはずです」

リアナはあっけにとられた。

この人物の言いように。

そして、そんなつもりもないのに笑ってしまった。

「あなたって、容赦ないなって言われない?」

「いいえ、言われたことはありません。
むしろ、言わせませんから」

にっこりとほほえむ。

「・・・・・・。そう・・・」

リアナは瞬時に悟った。

(こいつ、もしかして・・・危ない人なんじゃあ・・・)

「いえ、私は善人ですよ。少なくとも、あなたには、ね」

「人の考え読むなっ!!!」

リアナは怒っていた、そんな気はなかったのに。

「いやー!変わりませんねー、あなたという人は・・・。
表情に出やすい!やはり、楽しいですよ」

あっはっはっはと笑い続ける。

そのまま、下手したら笑い転げそうなほどに。

「楽しいわけないでしょーがっ!!!」

不愉快にもほどがある。

「そういえば・・・」

笑い終わって向き直る。

「・・・・・・。・・・ほんっとにマイペースよね。あなた」

「あなたも人のことは言えないと思いますが?」

「・・・・・・・・・」

リアナは言い返したかったが、言い返せなかった。

まったくもってそのとおりだから。

「私の名前を名乗っていませんでしたね」

「ものすごく今さらな気がひしひしとしますよ。あたし」

「まあ、いいじゃないですか。
私はメディロという者です。以後、お見知りおきを」

「ふーん・・・メディロねぇ・・・」

やっぱり聞き覚えがない名だ。

「あなたの名前は知っていますから、名乗らなくても大丈夫ですよ。
リアナさん」

「で、しょうね・・・」

当然だ。なにしろ昔から見られていたらしいのだから。

(これってあれじゃないのかなぁ・・・?)

記憶をたぐりよせる。

『俺の住んでた世界じゃなあ、ストーカーっていう
危ない奴がいたりするんだ。
お前も気をつけろよ?』

ある人物から聞いたことだ。

【ストーカー】

「ストーカーなの?」

思わず、口走る。

「違います」

即座に否定された。

「意味知ってるの・・・?」

「いえ、知りません。
ですが、とてもよくない響きでしたから。
思わず否定してしまいました」

「そう・・・なの・・・」

何故だかわからないが、すごく疲れる。

リアナは空を見上げた。

「ねえ、あなたって男?女?」

唐突な質問だが、聞きたくて仕方がなかった。

一瞬驚いた表情を見せたメディロが
瞬時に表情を変えてにやにやと笑った。

「どちらだと思いますか?
ちなみに当たっても景品は出ませんよ」

「・・・んー・・・男!と、見せかけて女でしょ?」

元気良くリアナは答えた。
後半の言葉を無視する形で。

「さあ?どちらでしょうね?」

メディロは地面に腰を下ろし、リアナをただ笑いながら見ている。

「・・・もれなく、リアナさんの奥義が炸裂しますよー?」

少しばかり、拳をしゅっしゅっと軽く振ってみた。

そんなリアナにメディロは両手を上げ降参の姿勢を見せる。

「・・・・・・。すみません、性別のことはどうしても言えないんです」

「・・・結局、それなのね・・・」

なんとなく、思ってはいたけど・・・。

「ですが・・・あなたの知りたいことだったら教えてあげられると思います。
私はあなた以上にあなたのことを知っていますから」

「なんで知ってるの・・・って言ってもまた言えませんだろうね」

「はい」

「じゃあ、教えてもらおうかしら?」

「ですが、私は少しのことしか教えてあげられません。
それが、約束ですから」

約束?

誰との?

「ですので、行きましょうか!」

「どこによ?」

さっぱり読めない。

「旅にです。私と一緒に。
道すがら話しますよ、少しずつ」

「いいわ。そのかわり、絶対全部話し終わるまで
逃がしてあげないからね!」

メディロは笑った。

「大丈夫ですよ。その心配は少しもないですから」

さあ、行きましょう。

と、メディロに促がされてリアナは
メディロと並んで歩きだす。

機嫌良さそうに鼻歌を歌いながら歩く
メディロを眺めながら・・・。


隠しキャラなはずのメディロが登場しました。

でも、メディロはかなり重要な役割を持ってます。

エンディングがバッドになるか、トゥルーになるか
は奴にかかっていると言っても大げさじゃないほどに。

アゾットも奴に後々関わってしまうことになりますしね。

見届け人なんです、リアナの。

そして、生命の紋章の。

メディロは察しのとおり、見た目が中性的で
どっちだか、ぱっと見まったくわかりません。

むしろ、男でも女でもどっちでもいいかもしれません。

そして、メディロ書いててすごくおもしろいです!

ときどき、変なことを言う変人ですから。

んで、ものすごくマイペース。

黒猫でのオリキャラの中でもしかしたら
1番かもしれない、マイペースさが。

これはすごいことなんですよ。
だって、マイペースな奴らばっかりですから
オリキャラ達は。

ちなみに、このできごとが起こった
時期は4が終了してからすぐです。

つまり、ラプソディアには
リアナと共に旅をしているメディロが登場しそうです。

メディロの武器はガンで
これはハルモニアから手に入れたものじゃなくて
もともとメティロが所有していたものです。

まったくもって、ハルモニアとは無関係です。

笑顔でガンをぶっぱなすのが得意です。

さまざまな属性の力をガンに込めて発砲します。

連射が得意中の得意なので

メディロを怒らせるのは注意です。

蜂の巣にされますから。

ですので、メディロの性格は真っ黒っぽい灰色でお願いします。

ちなみに、リアナにストーカーのことを教えたのは
もちろんライゼン・セリサワさんです。

さらに、メディロが歌っていた鼻歌ですが
「男は狼なのよ、気をつけなさい~」

って奴です。

もしも、ライゼンとメディロが会ったりしたら
おもしろいことになりそうですね!

で、いつのまにかその鼻歌(歌)を歌うのが
リアナのくせになってたりもします。

影響されちゃったんですね、このメディロに。







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